2016年神奈川県公立高校入試「数学」の講評

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2016年神奈川県公立高校入試「理科」の講評に続いて、今度は平成28年度神奈川県高校入試の数学について書いていきたいと思います。
 
理科の講評の時と同様にまず問題構成について書き、その後で問題別の解説を入れていきたいと思います。
またこちらも僕個人の見解となりますので、ご了承ください。
 
こちらの東京新聞のサイトから2016年の神奈川県公立高校入試の問題・解答へ飛べます。
 
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1. 2016年神奈川県公立高校入試 数学の問題構成

 
問1 計算4問
問2 小問集合8問
問3 関数
問4 確率
問5 1次関数の利用
問6 空間図形
問7 相似の証明
 
平成28年度である今年の神奈川県高校入試数学は以上のような問題構成でした。
以下の記事で神奈川県数学の攻略法や問7や問3の傾向について予想してましたが、理科同様、割と当たりました。(予想が当たると結構うれしいですね。笑)
 
 
大きな変化としては問4がまた確率に戻った(昨年は資料の整理)ということ、問5が1次関数の利用だったということです。
 
問4は昨年以外は確率だったのでまだ対策している方が多かったと思いますが、問5でこのような電車に追い付く追い越されるといった1次関数の利用は神奈川県で今まで出題されたことが無かったので、見た瞬間に頭真っ白になってしまった受験生がいたんじゃないかなと思います。
 
しかし、ご安心ください。後で解説しますが、この問5は全然難しくありません。
なんなら普通に中2の人で1次関数をきっちり勉強している人は余裕で解けてしまうでしょう。
 
また、今年の鬼門は問3(ウ)、問7の2問になると思います。
 
あとは問2にしては(ク)が少し難しかったかなーという印象です。
この3問に関しても問題別で解説したいと思います。
 

2. 難易度は昨年度入試と同じくらいの印象

 
昨年度と比べると、昨年度の神奈川県高校入試 数学は問4で前代未聞の資料の整理、問6(ウ)が鬼門となりました。
 
特に去年の問6(ウ)は全国高校入試問題正解でも「難」と付くほどの問題だったので完全に捨て問でした。
 
今年の鬼門としては先ほども述べたように問3(ウ)と問7ですが、去年の問6(ウ)ほどの難易度ではないということや全体の難易度、バランスを考えると昨年度とあまり大差がないなぁという印象を受けました。
 
なので今年の神奈川県数学の難易度は昨年並みだと思います。
 

3. 問題別講評

 
ここから問題別の講評について書いていきたいと思います。
 

3.1 問2の小問集合 (ク)が少し難易度が高かった

 
今年の問1,2は例年通りだったのですが、問2の(ク)が例年よりも難しかったですね。
この問題は中位・下位の高校を狙う人は出来なくても仕方がないと思います。
 
今年の(ク)は長さを出させる問題が来ると予想していたのですが、面積比でしたね。予想外れてしまいました。
 
ただ、よく考えたらあまり難しくありません。
まず、EからABに向かって横線を引きます。(ADとBCに平行に)
 
その線とHIとの交点をJとすると、
HJ=IJとなるので、△EJI≡△EJH、
AF:FD=4:3より、BG:EJ=4:3です。
面積比は相似比の2乗になるので、△BGI:△EJI=16:9となります。
 
△EJI≡△EJHより、△EJH=9という比になります。
△EHI=△EJI+△EJH=9+9=18
 
よって、△BGI:△EHI=16:18=8:9
 
まだまだ解き方はありますが、もっとやり方簡単なのあるよって人は是非教えてください。m(_ _)m
 

3.2 問3の関数

 
関数は(ア)(イ)までは例年通りaを求める問題と直線の式を求めさせる問題でした。
 
(ウ)が今年は難しかった、というより個人的には面倒くさかったですね。
でもちゃんとやるべき計算をやれば分かりますよ。
やる計算もそこまでではありません。
 
ちまたで難しいと言われている(ウ)の解説のみやってみようと思います。
 
まずは(イ)まで解けていれば分かっているであろうB(3,6)、D(3/2,-3)を使って直線BDの式を求めます。
 
そうすると、BD:y=6x-12と求まるのでEのx座標をtとか置いて、座標をE(t,6t-12)と置きます。
 
すると、
△ACE=1/2×6×(3+t)=3(3+t)となります。
 
△CDEを出し方を考えるのが面倒くさいですが、x軸で△CDEを2つに切ってx軸とBDとの交点をFと置くと、△CDE=△CDF+△CEFとなります。
 
△CDF=1/2×5×3
△CEF=1/2×5×(6t-12)となるので、
△CDE=5/2(6t-9)
 
△ACE=△CDEとなれば良いので、
3(3+t)=5/2(6t-9)
t=21/8
 
これでtが求まるので、E座標が求まるといった感じです。
 
やってる計算自体はすべて教科書基本問題レベルですよね?
あとはそれをどう組み合わせるのか、やることが増えてくるとわけわかんなくなる人が多いので、こういった問題を解けるようになりたければ、直線の式を求めさせるような単純な問題だけでなくいくつか段階を踏まないとできない問題を演習するべきでしょう。
 
パターン問題ばかりやっても解けるようにはなりません。パターン問題ができるようになったら、次はパターンをいくつか複合させて解く問題をやると応用力が付きますよ。
 

3.3 問4は確率に戻る

 
問4は再び確率に戻りました。
難易度としてはそこまでではないので解説は省かせていただきます。
 
去年突如としてあらわれた資料の整理は昨年のように問2の(キ)で問われました。
 
なんとなくですけど、問4は確率→資料の整理を順番に出題して、問4に出題されなかった方は問2の(キ)でやらせるというような形式にするのではないか?と予想しています。
 
僕の勝手な予想ですので、中2の方で来年は資料の整理だから確率やらないとかではなくて両方とも勉強して万全の状態で臨むようにしましょう。
 
また、以下の慧真館という塾の記事では確率と資料の整理を合わせて統計という分野にまとめて問4で問われてくると予想していましたが、当たっていますね。さすがです。
 
 

3.4 1次関数の利用が出題された問5

 
今年は何が出題されるんだろう?と個人的にワクワクしていた問5ですが、今年はグラフを用いた1次関数の利用となりました。
 
しかも今回は(イ)でグラフを書かせましたが、記述式ではありませんでした。
 
見た目は難しそうですが、中身は全然たいしたことありません。
 
(ア)は問題文を読んでグラフを見れば速攻で分かるので飛ばします。
 
(イ)は時速90kmを1時間で90km進むと置き換えて、じゃあ10分で15km進むなー。
あ、でもグラフには12kmまでしか書かれてないからもう少し小さくしよう。
計算すると8分で12km進むから9時5分から8分後の9時13分にy=12km地点に点を打ち、(5,0)と(13,12)を結べば答えだなという感じで解けばイケます。
 
 
(ウ)は幸運にも(イ)と同じ時速90kmなので、(イ)で用いた8分で12kmということを使いましょう。
そうすると特急列車Rは(0,12)(つまり切片12の直線)と(8,0)の点を通る直線となるので、y=-3/2x+12となります。
 
また、グラフに書き込むと(4,3)、(10,9)を通る直線と交点を持つことがわかるのでその直線の式も出すとy=x-1となります。(だいぶ簡単な式ですね。笑)
 
ということはy=-3/2x+12とy=x-1の交点を求めれば良いので終了です。答えはx=26/5分となります。
 
(イ)くらいの問題だったら塾用教材や市販教材で中2の定期テスト対策でやってるはずです。
しかし、問5の記述問題に備えて2次方程式の利用や式の照明ばかりやっていた受験生は撃沈したのではないかと思います。
ヤマ張っても良いことなんてないですね。
 
だからやはり全国高校入試問題正解をやっておけばこのような問題にも難なく対応できるはずなんですよ。こういう問題なんて全国高校入試問題正解にはいくらでもありますから。なんならこの問題よりも難しいのもいくらでもあります。
 
中3の受験期になったら絶対にやって欲しい1冊ですね。
 
 
※僕は全国高校入試問題正解をやたら推しますが、決して旺文社の回し者ではないので誤解のないようにお願いします。笑
 
ただ、全国高校入試問題正解 数学の解説はあまりよろしくない部分があるので、近くに指導者がいた方が良いでしょう。
 

3.5 問6の空間図形

 
問6の空間図形は昨年の問6(ウ)が難しすぎたためか、今年は難易度が普通くらいでした。
 
(ア)は表面積ですね。中1でも解けるので計算ミスしないように。
(イ)はAGに線を引いて△ABG→△ADGの順番で三平方の定理を用いれば終了です。
 
(ウ)はお決まりのパターン問題でした。
AD=AH=6となり、△ABHで三平方の定理を使い、BH=3√3と出す。そのあと△BCHで三平方の定理を使ってCH=√11と出せば、三角錐HABCの体積から攻めるいつものパターンで終了です。
 
まず、三角錐HABC=△ABC×CH×1/3=2√11
今度は△ABHを底面積に取ると、求めたい面ABHと点Cとの距離が高さとなるので、それをtと置いて、
△ABH× t ×1/3=2√11と式を立てれれば終了です。答えは4√33/9となります。
 
このくらいの難易度なら中位高校の人でも全然取れると思いますよ。
去年の問6(ウ)で警戒していた人や上位高校を狙う人にとっては簡単に思えたんじゃないでしょうか?
 

3.6 問7の相似の証明

 
そして最後に、今年の神奈川県数学の鬼門となった問7です。
 
やはり円が絡んだ相似でしたね〜。
しかも使う条件がやっぱり2組の角がそれぞれ等しいこと。
これも予想がバッチリ当たったので気持ち良かったです。
 
ただ、今回の相似の証明はいつもより難易度が少し高かった印象を受けました。
なぜならCEに線を引かなければ解けなかったからです。
 
線を引かないでうんうん悩んでた受験生は打ちのめされたでしょう。
 
数学、特に証明や関数のグラフの問題で必要なのが必要な情報を書き込むことです。
書いてみたらわかることというのが多いですので、意識してみるようにしましょう。
 
 
1組の角は簡単に分かるんですよ。円周角の定理より∠ACB=∠AEBですからね。
 
問題は2組目の等しい角度をどう見つけていくかでした。
 
使っていない条件は2つの中点ですのでこれが中点連結定理に結びつけば簡単に解けました。
CEに線を引くと、△ACEで中点連結定理が成り立つのでCE//DFとなります。すると錯角で∠CED=∠EDF、円周角の定理より∠CED=∠BACとなるので、∠EDF=∠BACとなり、2組目の等しい角度をら見つけることが出来ます。
 
 
いやぁー…気付かないといつまで経っても解けなかった問題ですね。
2つの中点をどう生かすか?ということが大事でした。
 
うちの塾で湘南を受けた生徒に問7どうだった?と聞いたところ、
「2つの中点があったから中点連結定理しかないなと思いました。この問題はそうでもないですよ。それよりも英語が…」と言っていたのでさすがは湘南受験生…と思いました。
 

4. まとめ

 
さて、ここまで問題構成・解説と駆け抜けてきましたが、今年の神奈川県数学は問3(ウ)は捨て、問7は三角狙いでいき、残りで取れば90点は固いと思います。
 
あと問5はビックリすると思いますが、しっかり問題を読んでじっくり解けば難しくありませんでした。
 
それ以外に特筆すべき点は無いですね。
難易度は高くもなく低くもなくです。
しっかり努力して勉強してきた人なら高い点数が取れたのではないでしょうか?
 
神奈川県公立高校入試の数学を取れるようになるためにはまずは中1,2のうちから計算力を鍛えることです。
今年の入試では問3や5の関数で特に計算力が求められる場面が多くなっていますので、まずは計算力を上げること、そして計算力が上がったなら今度は楽に計算できる工夫を出来るようになることです。
 
以下の記事で計算力の記事について書いていますので良かったらどうぞ。
 
 
また、先ほども述べましたが、上位高校を狙っている人で高得点を狙いたいなら全国高校入試問題正解を解いてどんな形式の問題が出てきても満点近い点数が取れるよう訓練することですね。
 
中1,2の方は今からでもまずは計算力を付けていくようにしましょう。
 
まだ明日面接検査が残っている方がいるかと思いますが、ラスト頑張っていきましょう!