2016年神奈川県公立高校入試「理科」の講評

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受験生のみなさん、神奈川県公立高校入試学力検査お疲れ様でした。
 
できたっていう人もできなかった…と落ち込んでいる人もまだ入試は終わっていません。
 
まだまだ面接検査や特色検査があるので頑張って欲しいのですが、とりあえず本日行われた英語、数学、理科について解いて分析してみました。
 
その中でも最初に、最近難化が話題になっている平成28年度の神奈川県の理科について講評を書きたいと思います。
 
今年はどうだったのか?みなさん気になりますよね?
完全に僕個人の見解となりますが、書いていきたいと思います。
 
こちらの東京新聞のサイトから2016年の神奈川県公立高校入試の問題・解答へ飛べます。
 
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1. 2016年神奈川県公立高校入試 理科の問題構成

 
まずは今年の問題構成から。
 
問1 物理小問集合
問2 化学小問集合
問3 生物小問集合
問4 地学小問集合
問5 浮力、仕事
問6 溶解度
問7 植物
問8 天体
 
2016年の入試は大まかに言うと以上のような問題が出題されました。
 
こちらの記事で、大問5〜8の問題の予想を大まかに立てていたのですが、割と当たっていましたね。良かったです。
(問6は外しましたが…)
 
 
ただ今年は昨年度の問5、問8の運動とエネルギー&電流、火山・地層&気象というように2つの分野が組み合わさるということは無くなりました。より深く分野の理解をすることが必要となりました。
 

2. 去年、一昨年よりかは易化かなという印象

 
去年、一昨年の難易度からしたら易しい問題が多い印象でした。
 
ただ、ここ3年の神奈川県理科の入試を見てきて思うことが2つあります。
それは、
 
 
1つ目は問題をきちんと読んで理解しないとできない問題が多くなっているということ。
2つ目は知識を覚えていればできる問題だけでなく、知識を活用し、自分の頭で考えさせる問題が多くなっているということです。
 
 
問5〜8の分野別記述問題はもちろんのこと、今年に関しては問1〜4の8割くらいの問題でも上に挙げた2つの点が明らかに増えてきています。
 
易しくなったとはいえ3年前以前に比べるとはるかに難しくなっています。
 
理科の勉強をするときは暗記だけではなく、上記の2点を常に意識して勉強すること。
いま中2の人はそれを1年間続ければ、必ず神奈川県公立高校入試 理科を解く力はつくはずですよ。
 
以下の記事に理科の勉強方法について書いてあるので参考にしてみてください。
 
 

3. 問題別講評

 
ここからは問題別で講評をしていきたいと思います。
 
問1〜4の小問集合は気になった問題をピックアップし、問5〜8は大問ごとで解説していきたいと思います。
 

3.1 小問集合(問1〜問4)

 
去年、一昨年よりも格段に難易度が下がったのがここの部分ですが、ちゃんと問題文を読まないと足元をすくわれる問題が多かったです。
 
例えば、問1(ウ)
何m引いたのかなーって数字を探してやるとどツボにハマってしまいます。
問題文1行目にゆっくり同じ長さだけ引いた。とあるのでそこが重要なポイントでした。
全部同じ物体を引いているので、仕事の大きさで変わるのは引いた距離のみ。
物体Xが上昇した距離順に並べれば終わりですね。
 
問2(ア)も問題文を読まないと一瞬間違えそうになります。鉄+硫黄→硫化鉄という単純な暗記でしか覚えてない人は間違えたでしょう。
もちろん硫化鉄は熱さないとできませんよね?
だから、Yは硫化鉄ができて塩酸を加えると硫化水素が発生し、卵が腐ったような臭いになりますが、Xは鉄のままなので塩酸を加えると水素が発生するため、無色で臭いはありません。
 
また計算させる問題もやはりここ2年の傾向どおり出てきました。
問1(ア)、問4(ウ)ですね。
問1(ア)は簡単ですが、問4(ウ)は良くできた問題だなぁと感心してしまいました。笑
 
問4(ウ)は湿度・乾湿計における計算の知識を全て使わせる問題になっていました。
気温は問題文には書いてありませんが、もちろん乾球を読めば良いので気温は6℃となりますよね?
 
それを湿度の飽和水蒸気量の部分に入れれば一発です。
 
あと、問3(ウ)、問4(イ)は知識を活用させる良い問題でした。
 

 
このように、
問3(ウ)は残念ながら解答が2つとなってしまい、全員正答という騒ぎになってしまいましたが、問題自体は良いと思います。生物を分けるためには◯✖️が書いてある場所を生物によって区別させる必要があります。それが残念ながら2でも4でも出来てしまったので迷った受験生もいたのではないでしょうか?良い問題だったのに…
 
問4(イ)は見た瞬間に僕はあ、これ西高東低だって思いましたけどねー。笑
 
西の方が数字が高い→高気圧、東の方が数字が低い→低気圧
しかもご丁寧に日本のど真ん中を縦に1000hPaの等圧線があるというヒントまである。
もう明らかに冬の西高東低の気圧配置じゃないすか!(もちろん他の選択肢も考える必要はありますが。)
 
しかし、テキストどおりに左に高という文字、右に低という文字を出さなかったのが神奈川理科を象徴しているなと思いました。
 
理科は暗記の教科ではない。
暗記力、思考力と国語力を総合的に見る教科なんだということを頭に入れておいて欲しいです。
 

3.2 浮力が中心となった問5

 
今回、問5には浮力が主に出題されました。
2年前の2014年の問5でも浮力が出題されておりますので、これからは浮力の勉強はキッチリしていくほうが良いでしょう。
浮力は計算、グラフ、表など活用させて解く問題を作りやすいですからね。
 
問題を見てみると(ア)は超簡単なので飛ばします。
(イ)は問題をきちんと読むと、完全に沈んだときのばねばかりは0.45Nを示します。問題のばねは0.5N=10cmという伸びを示すので、0.5:0.45=10:xみたいな比の式を立てれば余裕でした。
 
(ウ)が神奈川理科の難しさの象徴となっている実験から仮説、結果を立てて考察させる問題です。
 
よく読むとKさんが最後の方に、ばねばかりの値が実験1の結果より小さくなったとすれば、浮力の大きさは重さではなく体積に関係があると問題を解く大ヒントを言っているので、ここからどんなおもりを用意すれば良いか分かるでしょう。
 
(エ)は表の結果を見れば一瞬で分かりますね。今年、いろんな模試が出してきた典型的なパターンでした。
 

3.3 イオンが出なかった問6

 
問6は3年ぶりにイオンが出ませんでした。
慧真館さんも以下の記事で今年は出なさそうと読んでいましたのでさすがですね。当たっていました。
 
さて、今年の問6にはなんと溶解度が出題されました。
問6に溶解度が出たのは指導要領変更前になります。だから受験生や塾の関係者などで面食らった方もいるんじゃないでしょうか?
 
まあただ、全国高校入試問題の理科を47都道府県全部やっていればそんなこと関係なく解けると思いますけどね。
 
(イ)までは基本問題レベルでしたが、(ウ)が解けたかどうかが勝負になってきたと思います。
 
(ウ)(i)は溶けた物質Bは溶解度よりも小さいことを書けていれば正解になります。
(ii)は計算ですね。
混合物IIに溶けている物質Aは100g、20度に下げると出てくる結晶は100g−32g=68g。
それをさらに100gの水に溶かして20度に下げると68g−32g=36gとなり、これが正答となります。要は100gから32gを二回引けば良かったんですね。
 
きちんと問題文を読まないときつい問題でした。68gを取り出したあとの32g水溶液を用いる人とかいそうですね。
 
(iii)は(ii)の計算を踏まえて混合物IIIから物質Bだけを出させるためにはどうすれば良いのかを考えさせる問題でした。4つの選択肢全てにおいてやる方が安全でしょう。水を蒸発させるとその分、溶解度はもちろん減るのでそこは注意してください。
 

3.4 植物が出題された問7

 
今年は植物が出題された問7でした。
見た瞬間に思ったのが、ここ2年(2014,2015年)の問題傾向と同じ感じだなってことです。
 
実験から考えさせる問題。そして問題文をきちんと読んで理解するということ。
 
炭酸水素ナトリウムは水に溶けると二酸化炭素を発生するという文言がこの問題における重要ポイントでした。
これが(イ)の問題に大きく関わってきます。
Dには光を当てても入っているのが水であり、二酸化炭素が含まれていないため光合成ができないことに着目しましょう。
 
(ウ)なんてかなり面白い問題だったんじゃないでしょうか?
実験前の二酸化炭素濃度が5.5%なので図3に5.5%の線を横にピーっと引いて、
問題文よりこの植物は呼吸と光合成の両方を行っていると考えられるので、装置Iは光合成をしていないため違う。
 
装置Hは光合成(二酸化炭素→酸素)しているのにも関わらず、二酸化炭素の量が増えてしまっている。つまり装置Hは呼吸よりも光合成の方が働きが弱いと考えられますので、これが答えですね。
 

3.5 天体が出題された問8

 
今年の問8はやはり天体が出題されましたね。
ただ、知識を問う問題は一問もなくすべて知識を活用して思考力を問う問題となっていました。
 
(ア)は問題文から太陽の日周運動と考えられるので、地球の自転が原因で起こるものつまり4番を選べば良いですね。
 
(ウ)はただしのあとが大事です。上下左右逆になるのでそれをお忘れなく。
 
(エ)は図3にご丁寧にも11月7日と12月24日のものが書かれているのでそれを利用すれば分かりますね。
 

4. まとめ

 
2016年の神奈川県高校入試理科は2014,2015年に比べて簡単になったとはいえ、やはり思考力を見る問題が中心となりました。
 
2.でも言いましたが、
 
 
・問題文をきちんと読み、理解する
・知識を活用して思考力を鍛える
 
 
この2点が非常に重要になってきています。
理科の暗記はあくまでスタートラインです。
それプラスアルファで上記2点の内容を鍛えていくようにしましょう。
 
そのためには僕がずっと推してるこの全国高校入試問題正解をゴリゴリやることです。
ただ、いきなりこれをやるのはキツイので簡単な基本問題集が完璧になって暗記も万全!という人からやるようにしましょう。
 
 
そして、改めて今年受験した中学3年生のみなさん、学力検査お疲れ様でした!