2017年神奈川県公立高校入試「数学」の問題解説と講評

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みなさん入試お疲れさまでした!
 
今年も去年とおなじように、平成29年度 神奈川県公立高校入試の数学の入試の解説と講評をしていきたいと思います。
 
 
今年の神奈川県入試の数学は……問題傾向が変わり、マークシート導入初年度もありましたが、なんだかんだ難易度は去年とあまり変化がなかったんじゃないでしょうか。
 
 
むしろ、基本問題が増え、点数がとりやすくなりました。
 
その分、難しい問題の難易度も上昇しましたが。
 
 
とまあ、前置きはこの辺にして、
まず問題構成について書き、その後で問題別の解説を入れていきたいと思います。
 
 
また問題についての講評は僕個人の見解となります。
「え?そうなの?」「やり方ちがーう!」とか思う方いると思いますが、そこはご了承ください。
 
 
こちらの東京新聞のサイトから2017年の神奈川県公立高校入試の各教科の問題・解答へ飛べます。
 
また、2017年の理科に関しても書いていますので、よかったらこちらからどうぞ。
 
 
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1. 2016年神奈川県公立高校入試 数学の問題構成

 
問1 計算4問 (計12点)
問2 小問集合4問 (計17点)
問3 小問集合5問 (計21点)
問4 関数 (計15点)
問5 確率 (計10点)
問6 空間図形 (計15点)
問7 相似の証明 (計10点)
 
 
平成29年度である今年の神奈川県高校入試数学は以上のような問題構成でした。
 
 
今年の神奈川県高校入試数学は問題傾向が大きく変化しました。
 
 
 
今まで問3は関数が定位置でしたが、問3は小問集合に変化、また問4、問5はそれぞれ関数・確率というようにスライドした形となりました。
これによって、問5は指導要領変更後に関数や方程式の利用で記述問題となっていましたが、完全に消えてしまいました。
 
 
さらにはマークシート導入で、問3~6まで記号選択問題となりました。
これによって、今までできなかった難問でも「あたる」可能性があります。
わからなくても必ずうめるようにしましょう。
 
 
今年も傾向が変わりましたね。しかし、問3まで基本問題集に出てくるような小問集合の問題となったので、点数がとりやすくなっていると思います。
 
今まで、小問集合までで44点分ありましたが、今年は50点分あります。
 
問2(エ)が少し難しいんですが、取れなくても45点は絶対取れる計算となります。
ただ、問2(エ)も今まで神奈川県入試や模試で出題されてきた形なので、正直な気持ちとしてはできてほしいですね。
 
 
また、今年の難問は問4(ウ)、次点で問4(イ)・問7の3問になると思います。
 
この3問に関しても問題別で解説したいと思います。
 

2. 難易度は今年も昨年度入試と変わらない。中位・下位の子が点数取りやすくなった印象

 
昨年度と比べると、難易度自体は変化なしだと思います。
 
むしろ問3までが小問集合となり、50点分となったことで、点数がとりやすくなりました。
 
その分、マークシート導入ということもあり、難しい問題は今まで以上に難しかったですね。
やっぱり、関数の最後の問題は手付けなくていいですよホントに。
 
 
今年の難問は問4(ウ)がダントツ。次点で問5(イ)と問7ですが、問3まで小問集合となったことによる全体の難易度、バランスを考えると、昨年度とあまり大差がないかなという印象を受けました。
 

3. 問題別講評

 
ここから問題別の講評について書いていきたいと思います。
 

3.1 問2の小問集合 (ク)が少し難易度が高かった

 
問2の(ク)は昔の県入試や模試が好きな「連比」ですね。(僕はいつも「比合わせ」と説明していますが笑)
この問題は中位・下位の高校を狙う人は出来なくても仕方がないと思います。
 
 
しかし、連比をよく勉強していたら難しくない問題です。なんなら連比の基本パターンですよこれ。
 
 
 
まず、BGとADを延長し、それぞれ補助線を引き、ぶつかった点をIとします。
 
BF:FC=3:1より、この比を使ってBCの長さをBC=4とします。
AE:ED=1:1なので、BCの長さと合わせると、AE=2, ED=2となります。
 
問題文より、CG:GD=1:2なので、△DGIと△CGBの相似により、DI:BC=1:2となるため、DGの長さはDG=2となります。つまり、AE=ED=DI=2です。
 
次に△EHIと△FHBの相似により、EI:BF=4:3です。
これにより、IH:BH=4:3となります。
 
 
すると、こんな感じに連比が出てくるので、あとは比合わせです。
BH:IHは3倍、BG:IGは7倍すると、両方とも比の合計が21となるので、一致します。
こんな感じです。
 
 
 
すると、上の画像の赤と黒の比は一緒に考えてOKなので、あとは答えです。
BH:HG=9:5でおしまいですね。
 
まあ、連比は神奈川県の入試は大好きなような気がするので、よく対策するようにしたいですね。 
 
 
 

3.2 問3の小問集合

 
今年の神奈川県入試の中で最も変化したと思われるのがこの問3ですね。
 
今まで問3には関数が安定して出題されていましたが、今年の神奈川県入試ではなんと、かんたんな小問集合が4問出題されました。
 
ただ、問題自体はまったく難しくなく、むしろ簡単なので、普通にラッキーだったんじゃないかなと思います。
 
一応、問題構成を見てみると、
 
 
(ア) y=ax2の変化の割合
(イ) 文字式の利用
(ウ) 資料の整理(中央値)
(エ) 平方根の式の値
(オ) 2次方程式の利用
 
 
問題見てもらうと分かりますが、すべてが教科書や塾用教材のフォレスタの基本問題が解ければ軽く解けちゃう問題でした。
 
 
今の中2に言いたいのは、こういうパターン問題をまずはできるようにならないとヤバいですよということですね。
 

3.3 問4の関数は(ウ)が厳しかった

 
問3が小問集合となったあおりを受けて、今年の入試では問4が関数となりました。
(ア)(イ)は今までどおり、y=ax2のaを求める問題と、直線の式を求めさせる問題でしたが、(ウ)が難しかったですね。
 
僕の中では、問4(ウ)が今年の数学の中で一番難しい問題だったと思います。
 
(ア)(イ)は大したことないので、飛ばして(ウ)だけ解説したいと思います。
もちろん、マークシート方式となったことでテクニック的な解き方でできますが、ここではあえて正攻法で解いてみたいと思います。(これが正攻法かは分かりませんが、、笑)
 
 
 
まず前提として、①の直線と②の直線の交点であるDの座標がD(1,1)となり、選択肢がすべて1より小さいことからFはDよりも左側に存在していることが分かります。それを踏まえたうえで問題を解いていきましょう。
 
 
次に直線CEの式を出しましょう。C(-3,-3)、E(3,-1)となるので、直線CEの式はy=1/3x-2となります。
 
 
△ACEの面積を出しちゃいましょう。
点Eからx軸に平行に直線ACに向かって線を引きACにぶつかった点をGとします。
①の式はy=xであることと、Eのy座標が-1であることから、Gの座標は(-1,-1)となります。
 
 
あとは、GEを底辺として△AGE、△CGEの面積を足すことで△ACEの面積を出すことができます。
GE=4となるので、△ACEの面積=1/2×4×(3+2)=10となります。
 
 
次にOEに線を引きます。AO:OC=2:3であることから、面積の比△AOE:△COE=2:3となります。
 
また、A(2,2)、D(1,1)であることからDはOAの中点です。
なので、△ADE=△ODEとなります。
△ACE=10、△AOE:△COE=2:3と組み合わせると、それぞれの面積は△COE=6、△ADE=2、△ODE=2となります。
 
直線DFが△ACEを二等分することから、△CDF=5となるため、△DEF=5-2=3とならなければいけません。
次に点Dからy軸に平行にCEまで直線を引き、ぶつかった点をHとします。
点Hの座標はx座標は点Dと同じで、y座標は直線CEの式から求めると、
H(1,-5/3)となります。
 
そして、それを図にするとこんな感じになります。
 
 
すると、DHの長さはDH=8/3となるので、DHを底辺として点Fのx座標をtと置き、△DEF=3に注目すると、以下の式が立ちます。
 
△DEF=1/2×8/3×(1-t+2)=3
これを解くとt=3/4と出ますのでこれが解答となります。
 
 
これもっと簡単な方法ありそうな気が…笑
とりあえず、こんな感じで解いてみましたという感じです。
 
 
いや~時間内に正攻法で解くのは至難の業でしたね。
難関高校を受験する方も苦戦したんじゃないでしょうか?
 
しかし、この問題はみんなできなかったんじゃないかと考えられますので合否を分ける問題ではなかったでしょう。しかし、マークシートですので適当に選んだら当たることは否めません。
 
このように今後も関数の(ウ)は難しいことが予想されますので、中位・下位高校受験の人は解かないことをオススメします。
 

3.4 問5の確率は(イ)がめんどくさい

 
問5はこちらも問3が小問集合となったあおりを受けて、確率となりました。
 
その代わりに今まで出題されていた方程式や関数の利用問題は姿を消すこととなりました。
 
 
今年の確率の問題は約数が絡んだおもしろい問題でしたね。
 
 
 
まずは(ア)の問題から行ってみましょう。
 
すべての石の白い面が上となる場合の確率でしたが、これは簡単で、同じ目を2回出せば元に戻りますので、目のパターンは、(大,小)=(1,1)~(6,6)の合計6通り。
 
答えは6/36=1/6となります。
 
 
次に(イ)ですね。
 
白い面に書かれた数の積が60の倍数になる確率でしたが、これはめんどくさいので、パスして時間が余ったら解くという戦法が良いと思います。
 
サイコロは2つしかなく、36通りしかないので、学校や塾で習う6×6の表を作成して全部計算してみればいいんですよ。
 
ちなみにその際(ア)のような2回とも同じ目が出るパターンの場合、すべての数字が白い面のため、1×2×3×4×5×6=720となる事が分かるので、これは考える必要はありません。
また、(2,3)と(3,2)のような逆パターンは同じ配置になるため、片方計算すればもう片方は計算する必要はありません。
 
 
そのことを踏まえて表を作成すると以下のようになります。
 
※もし、間違えてたら教えてください。
 
 
赤字部分が60の倍数となるので、答えは16/36=4/9となります。
 
 
めんどくさいですね~。
なんかもっと方法あるような気がするんですが、頭がさえなくて…。
これもっと簡単な方法あれば教えてください…笑
 
 
追記(2017/10/30)
問い合わせから「もっと効率よく解ける方法あるよ!」と教えてくれた方がいらっしゃったのでご紹介します。情報をくれた方ありがとうございます!
 
まず、60の倍数ということなので、掛け算して60が出てこなくてはいけません。
ということは、素因数分解することで掛け算して60になるために必要な数が分かります。
 
60を素因数分解すると、60=2×2×3×5
となります。
さらに、サイコロの出た目が、(1,1)、(2,2)など2回とも同じものが出れば元に戻ることになるので掛け算して確実に720となり、60の倍数になります。
それが6通りあります。
 
また、(1,2)と(2,1)などの出た目の入れ替えは同じとなるので、
 
 
さっきの表の右上半分のみを調べればよいというわけです。
さらに60の倍数になるために必要な数はさっき調べた2×2×3×5ですので、組み合わせ的には石の白の面が(2,5,6(2×3))、(3,4(2×2),5)、(4(2×2),5,6(2×3))が残っていれば60の倍数になるのです。
 
これを踏まえて数えると、サイコロの目が(1,2)、(1,3)、(2,3)、(2,4)、(3,6)の5通りで、それを2倍して10通り。
さっきの6通りと合わせると、10+6=16通りとなるので、答えは16/36=4/9となります。
 
5に関しては絶対に白にしておかなくてはいけないことが分かるので、(5,5)の場合以外は条件を満たさないことが分かります。
 
これならわざわざ36通りすべての場合について掛け算する必要もないですし、探す手間も半分になるので効率よく解けます。

3.5 問6の空間図形

 
問6の空間図形は難易度が普通~やや簡単くらいでした。今年の(ウ)はそんな大した問題ではなかったですね。
 
(ア)は体積ですね。中1でも解けるので計算ミスしないように。
(イ)はBEに線を引いてBEをまず求めてその後△BEFで三平方の定理を用いれば終了です。これ、見た目に引っかかる人が多いと思いますが、BFを斜辺と取ってしまう人が多かったのでは?
これは落ち着いて考えれば分かりますが、もちろんEFが斜辺となるので三平方の定理をミスらないようにしましょう。
 
(ウ)は面積から攻めると楽でしょう。
長さが最も短くなるのは展開図を書いたときにAからCDに向かって垂直に引いた時です。
 
 
三平方の定理を用いていろいろ辺の長さを求めていくと図のようになります。
 
 
あとは、面積でせめて終了です。
△ACD=1/2×AC×BD=1/2×CD×AGとやればAG=24√5/5と出るので、4が答えとなりますね。
 
これくらいの難易度なら中位高校の人でも全然取れると思いますよ。
上位高校の人は取れなきゃいけない問題。
下位校の子も全然チャレンジできる問題でした。
 

3.6 問7の相似の証明

 
最後に、今年の神奈川県数学の問7です。
 
毎年そうですが、やはり今年も円が絡んだ相似でしたね!
使う条件もいつも通り「2組の角がそれぞれ等しい」で安心しました。
 
 
今年の証明は円周角と外角のそれぞれをうまく利用して解かなければいけなかったですね。
特に外角に気づけたかが、この証明のポイントだったと思います。
 
証明自体は解答に載っているので詳しくは解説しませんが、円周角やその他の角度の定理は必ず頭に入れておくようにしましょう。
 
また、頭に入れておいても、この問題で使えなければ何の意味もないので、しっかりと対策をしていきましょう
 
 
 
特に証明や関数のグラフの問題で必要なのが問題文からわかる情報をまずは書き込むことです。
書いてみたらわかることが多いので、意識してみるようにしましょう。
 
この問題が難しい人は1つめの条件は相変わらず簡単で、とりあえず書いて部分点でしたかね。 

4. まとめ

 
問題構成・問題解説と説明してきましたが、今年の神奈川県数学も去年と同様、問3でガバット点数取って問4(ウ)は捨て、残りで取れば90点は固いと思います。
 
 
それ以外に言う点は特にないですね。
難易度は高くもなく低くもなくです。
しっかり努力して勉強してきた人なら高い点数が取れたのではないでしょうか?
 
 
 
中1,2にうちから計算力重視で思考力も鍛えておき、中3で思考力重視にすることが大事かと思われます。 読解力も大事です。問題読まないせいで解けなかった、時間がかかってしまったなんていう話はよく聞く話です。
 
以下の記事で計算力の記事について書いていますので良かったらどうぞ。
 
 
また、上位高校志望の人で高得点を狙いたいなら全国高校入試問題正解を解いてどんな形式の問題が出てきてもあせらずに点数が取れるようにしたいですね。
 
 
中1,2の方はまずは計算力、そして読解力を付けていくようにしましょう。